教育実践の記
小学校における国語科の授業や学級づくりの記録等
足立 馨
楽しくて力のつく授業づくりや自己研鑽のために、私は次のようなことに留意して本を読んでいる。
1、多読に心がける。
2、速読に心がける。
3、精読に心がける。
1、多読に心がける
私は、教育情勢や授業にかかわる資料をできるだけたくさん集めようと心がけている。「これは面白い。」「これはそのうち役に立ちそうだ。」と思った本はなるべく買うようにしている。多様なジャンルの本を読んでいるうちに、「これだ!」と思う本にめぐり合うことがある。
授業に生かせる資料にめぐり合うこともよくある。
多読する上で心がけていることがある。「一冊の本を全部読みつくそうと思わない。」ということである。雑誌の場合、目次を見て面白そうな箇所に目を通す。1ページ読んで面白くなければその続きは読まないことが多い。単行本の場合、30ページ読んで、「疲れ」を感じたら、後はめったに読まない。ただし、「これは読んだほうがいい。」と人から言われたり、名著とうたわれた本に関しては我慢して読むこともある。
2、速読に心がける
多くの本を読む時は、速く的確に本の内容をつかむことが重要になってくる。教育書の場合、私は次のような読み方をしている。
○まえがきと目次に目を通す。
○見出しの中で、面白そうな(為になりそうな)箇所を見つけ、その部分を読んでいく。
○その他の箇所は、パラパラとめくっていく。時折、ひきつける文章が目につくと、その部分のはじめから読むようにする。
○少しくらいわからない文章があっても気にせず、読みすすめていく。
○大切なことが書かれていれば、そのページの上隅を折っておく。後で読み返す時は、折ったページを中心に読む。
○全部読まなかったからといって悲観しないようにする。面白い(為になる)箇所が一箇所でもあったらよし、と考える。
3、精読に心がける
「速読に心がける」ことと同時に、時には精読にも心がける。読んだ本の量だけ知識が頭の中に残っているとは限らないからである。「これはよかった。」と思った本を読み返すことで、「この実践のすばらしさはここだったのか。」「”新しさ”はここにあったのか。」と心にしっかり「栄養」が根づく。「学ぶべき点」が整理できるのである。時間をかけて、じっくり読むことも大切にしたい。