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 短い言葉で表現することを通して、「対象から何かを発見する力」「自分なりに表現する力」を子どもに身につけさせたいと考え、一行詩の創作指導を行った(対象は第4学年)。
 最初は、一行詩をいくつか紹介し、「おもしろい。」「自分にもできそうだ。」という意欲の喚起をねらった。
 次のような作品を紹介した。

 

○空 ・ 青いじゅうたんをしいたみたい
○心 ・ 軽い時や重い時がある

 

 子どもたちに感想を聞くと、「青空のかんじがよくわかる。」「心の状態をおもしろく表している。」「二つとも書き方がうまい。」といった言葉が返ってきた。」次に子どもたちに創作させた。

 今度はみんなの番です。最初は「えんぴつ」という題で、一行詩を書きます。よく見て、感じたことを自分の言葉で書いてごらん。

 

 共通の題で書かせた。全員の子どもが書いたの後、三つの作品を黒板に書いた。

ァ、えんぴつ ・ のっぽやちびがいるんだな
イ、えんぴつ ・ じゅぎょうの時はヒーローだ
ウ、えんぴつ ・ 使えばどんどん小さくなる

 (アとイは児童の作品でウは教師が作った。)
「いいなあと思う作品はどれですか。」と聞いた。アとイは多かったが、ウは少なかった。

 理由を聞くと、次のように答えた。「アは人間みたいでおもしろい。」「イはヒーローという言葉がいい。」「ウはあたりまえであまり工夫がない。」大まかに作品の優劣をとらえることができた。
 次に、自由に創作させた。

 じゃあ、身の回りの物や人をよく見て、自分らしい発見のあるような作品を書いてみよう。題は自分で決めていいよ。

 次のような作品が生まれた。
○時計 ・ いつもいそがしく動いている
○ほたる ・ 小さな星が光っているみたい
○本 ・ 感動や笑いをあたえてくれる
○ぶらんこ ・ ちょっとの間のうちゅう旅行
○夕やけの海 ・ 赤いパジャマに着がえたようだ
○夜 ・ 空にカーテンしているよ

○月 ・ 近くに見えて遠い

 時々はいくつかの作品を取り上げて、その良し悪しを検討するのも良い。検討することで優れた表現の条件を子どもなりにとらえることができるようになる。それは次の二つである。

◯発見がある
◯表現に工夫がある

 一行詩の創作を繰り返すことが、通常の詩の創作指導にも生きてくる。

 

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